理事長のご挨拶

私たちワーカーズコープ・センター事業団は1986年に設立から30周年を迎えることができました。設立当初から働く者市民が主人公となる典型的な労働者協同組合(ワーカーズコープ)を日本社会につくることを目指してきました。 この30年はまさに、山あり谷ありの道のりでしたが、多くの方々のおかげで事業高200億円、10,000人が働く、日本最大のワーカーズコープに成長することができました。この発展を支えた原動力は、設立当初から掲げた理念・原則に愚直に向き合ってきたこと、また、「労働者協同組合などということに取り組んでいる少し変わったグループ」などと揶揄されていた当時から、この運動・事業をリードしてきたリーダー達の人一倍の情熱と時代や社会の先と本質を見つめる眼、そして働く組合員、仲間達を徹底的に信頼し、そこに依拠した実践の生み出す事実の重みでした。

2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、原発事故など、今、世界と日本は歴史的な大きな転換期を迎えています。

ピーター・F・ドラッカーは、これからの時代の課題を、次のように述べています。
「都市を文明化することは、今後あらゆる国でいよいよ最高の優先課題となっていく。米国、英国、日本のような先進国では特にそうである。世界のあらゆる主要都市が陥っている混沌としたジャングルは、何よりも新たな共同体を必要としている。そして、政府も民間企業も新たな共同体をもたらすことはできない。新たな共同体づくりは非政府、非民間の非営利的組織に課せられた課題なのである」(ピーター・F・ドラッカー財団「未来社会への変革」、フォレスト出版)

このドラッカーの指摘は「協同労働の協同組合」であるワーカーズコープが、協同労働という新しい働き方の創造を通じて実践してきた仕事おこし、まちづくりの歴史的な意味を語っている言葉でもあります。 時代は今、国民、市民が主人公になった労働のあり方、暮らしのあり方、地域のあり方を求めています。

最後になりますが、私達ワーカーズコープセンター事業団はこれからも「人の命と暮らし、人間らしい労働」を最高の価値とし、人と地域が求める仕事に協同労働と社会連帯を掲げ、応えつづける組織でありたいと思っております。ぜひ、このホームページをご覧になったあなたもご参加ください。

日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会 センター事業団理事長 田嶋 羊子

組織概要

センター事業団は1982年日本労働者協同組合連合会(当時「中高年雇用・福祉事業団全国協議会」)の直轄事業として出発しました。1987年に、現組織であるセンター事業団に組織再編し、「センター事業団4つの目的」を掲げて日本における労働者協同組合づくりという新しい協同組合運動に挑戦してきました。

建物管理・物流・公園管理といった委託事業から始まった私たちの事業は、介護保険をはじめとした高齢者介護、コミュニティセンターや高齢者福祉センターなど公共施設の管理・運営、保育園・学童クラブ・児童館・児童デイサービスなど子育て支援、若者や障がい者・失業者などの就労支援などの分野に広がっています。

私たちは、どのような事業においても徹底して「7つの原則」と「3つの協同」にこだわり、働くものと市民の手で地域に必要とされる仕事を起こしてきました。

現在、全国に16の事業本部・開発本部をおき、約370の事業所で約10,000人が就労、事業高は約214億円に達しています。一つひとつの事業所・現場が業務的にも経営的にも自立的に運営することを基本としつつ、全国組織としての強みを発揮できるよう全体で決めた方針に従って全国の成果・教訓を学び合いながら活動しています。

センター事業団4つの目的

センター事業団4つの目的

日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会センター事業団 組織図

事業分野別事業高

出資について

協同組合では、組合員が出し合った出資金が事業の元手になります。私たちも、「事業に必要な資金は自分たちで出し合い、働いて残す」ことを基本に、銀行等金融機関からの借金をせずに経営してきました。センター事業団では1口5万円の出資で組合員になることができますが、事業の運転資金としては最低でも2~3カ月分の資金が必要となります。このことから、組合員一人ひとりが自分の給与の2カ月分以上を目標に2口目以降の出資をする「増資運動」に取り組んでいます。

「企業組合法人」「特定非営利活動法人」について

生協や農協・漁協などと違い、現在、日本には「労働者協同組合」を定めた法律がないため、任意団体(人格なき社団)として事業・運動を行ってきました。しかし、自治体など公的機関からの受託や介護保険など公的制度を利用した仕事を起こすうえで法人格が必要となってきたため、「企業組合労協センター事業団」と「特定非営利活動法人ワーカーズコープ」の法人格を取得して活動しています。これら3組織は法律上は別ですが、一体のものとして運営しています

事業分野別事業高(2017年度実績/単位百万円)

事業分野別事業高

法人別事業高 (2017年度実績/単位百万円)

事業分野別事業高

センター事業団の業務形態

センター事業団の業務形態